2021.04.01私生活について
犬生
グループホーム白ゆり富岡
中村 美抄
仕事を終え帰路へ向かう。
到着しエンジンを切ると自宅前からけたたましい鳴き声が聞こえる。
ドアを開けると、悲鳴と嬉しさが入り混じった声。
「ワンワンワン」と「キャンキャン」
が入混じり凄い速度で尻尾を振っている相棒がお出迎えしてくれる。
目が輝き笑っている。
いや、笑っているように見える。
この相棒は8年前に我が家の一員になった家族である。
やはり我が家の一員になるには名前を決めることから始めなければならない。
私は小学生の低学年の時に大好きで見ていたアニメがあり、
主人公がロバと犬を連れ遠く離れたおじいさんに会いに旅をするという物語である。
この犬がおっちょこちょいでマヌケっぽい顔しているが
主人公の心を癒してくれる存在で、
いつか私も犬が飼える時が来たら秘かにバロンと名付けようと考えていた。
(ここで年代がバレバレですね)
「バロン」は?の声に「え~~」と即座に家族から却下された。
顔にこの名前が合わないとの事。
何個か候補をだしその中から決定した名前はバロンとは
一文字違うだけの名前になった。
相棒の好きな言葉…おやつ おやつと言う言葉を聞くと走って台所へダッシュ。
相棒の好きな人 …多分お母さん(私のこと)。いつも私を癒してくれる。
相棒の好きな場所…昭和公園 一日中グルグルと歩き続けていられる。
そんな相棒も今年で9歳の中年になる。(人間の年齢にすると52歳ぐらい)
で、皆さんドックセラピーって聞いたことありますか?
ドックセラピーとは動物を使った治療方法でアニマルセラピーの一種です。
高度に訓練された「セラピードッグ」を介在させることにより、
高齢者や認知症、自閉症など様々な障害を持つ人々に対し
心や身体のリハビリテーションを目的としたプログラムを実施します。
相棒もその素質があるんじゃないかと最近考えることがある。
と言うのは、大好きなお散歩中に高齢者を見つけると
「クゥ-ン クゥ-ン」と甘えた声を出しながら近づいていき、
列をなす小学生達には牙むき出しの「ワンワンワン」と吠えまくる。
やはり、おじいちゃんおばあちゃんが大好きなようである。
立派なセラピー犬にならなくてもいいか…
セラピー犬もどきでいいや。
ご近所のおじいちゃんおばあちゃんを秘かに癒してるものね。
私も大いに癒され笑わせてくれるもんね。
「ワンダフルライフだったよ。楽しい犬生だったよ。」と
相棒に思われるようにコロナ渦が収まったら
色んな所へ行き楽しい人生と犬生を送りましょうね。